ホームページを制作しようと考えたとき、多くの中小企業が、最初から明確な完成イメージを持っているわけではありません。
「会社案内として最低限は必要」
「できれば問い合わせにもつながるといい」
このように、
ある程度の目的はあっても、具体的な形までは決まっていない状態から検討が始まるケースがほとんどです。
そのため、制作の初期段階では、デザインや雰囲気といったイメージの話から進んでいくことも少なくありません。
なぜ「デザインやイメージ」から話が始まりやすいのか
中小企業のホームページ制作では、「何をどう伝えるか」を文章で整理する前に、デザインや雰囲気といったイメージの話から打ち合わせが始まることが少なくありません。
専門的な言葉で説明するよりも、実際のホームページを見ながら話した方が、イメージを共有しやすいからです。
また、デザインは、
- どんな会社に見られたいか
- どういう印象を持たれたいか
といった、理想の姿を言葉よりも直感的に感じ取りやすい要素でもあります。
そのため、
- このデザインの雰囲気はいい
- この要素は自社にも取り入れたい
- このくらいのボリュームがちょうどいい
といった感覚を手がかりに、制作の方向性が少しずつ形になっていきます。
この段階では、まだ言葉として整理されていなくても、「こう見られたい」「こうなれたらいい」という理想像が、デザインのイメージに重ねられていることも多いのです。
ここまでは、多くの中小企業でよく見られる進め方です。
そして、判断を担う立場の人ほど、次のような考えが浮かぶことがあります。
その『理想』が、伝わりにくさにつながる理由
ホームページ制作を進めていく中で、自社ではどんなことができるのか、どこまでができるのかを、幅広く掲載し、訪問者に誤解なく伝えられたら理想です。
その理想を形にしようとすると、
- できることを全て知ってもらいたい
- この中のどれかが役に立ってほしい
という考えが強くなり、
結果として、掲載する内容をすべて同じ強さで見せようとしてしまうことがあります。
すると、
- この会社は何が強みなのか
- どんな印象の会社なのか
が、見る側にとって分かりにくくなっていきます。
これは、できることを一通り載せたことが問題なのではありません。
それぞれの情報を、
- どんな役割で
- どのように伝えるのか
が整理されていないことで、
起こりやすいポイントだと言えます。
百貨店の例で考えると、分かりやすい
たとえば百貨店を考えてみると、ファッション、グルメ、雑貨、宝飾品など、分野やジャンルの異なる売り場が一つの場所に集まっています。
百貨店の場合、
- 「百貨店」という明確な看板やブランド
- 「ここに来れば一通りそろっている」という来店側の前提
が共有されています。
そのため、分野の異なる売り場が並んでいても、百貨店としての分かりやすさは保たれたまま、全体として一つの施設として成立しています。
一方で、多くの中小企業が同じことをそのまま行うと、
- 結局、何の会社なのか分かりにくい
- どこが特徴なのか判断しづらい
という印象になりやすくなります。
対面営業と、ホームページは同じではない
ここで、もう一つ整理しておきたい視点があります。
それは、対面営業と、ホームページは役割も戦い方も違うという点です。
対面営業の場合、
相手の反応を見ながら話を調整できます。
- 必要であれば話を広げる
- 必要なければ別の切り口に切り替える
といった対応も可能です。
そのため、
- できることを幅広く伝える
- 相手に合わせて説明を変える
という戦略が成り立ちます。
一方で、ホームページは違います。
訪問者の反応を見ながら説明を変えることはできません。
限られた時間の中で、
- この会社は何をしているのか
- 自分に関係があるか
を判断されます。
つまり、
対面営業では、相手の反応を見ながら話を調整できるからこそ、幅広い説明でも理解してもらいやすいのです。
一方で、その前提がないホームページで同じ考え方を使ってしまうと、伝えたいことがぼやけてしまうことがあります。
検索エンジンは、ホームページをどう見ているのか
Googleで何かを検索すると、検索する側の意図に合ったページが表示される仕組みになっています。
そのため検索エンジンは、
- このホームページは、何についてのサイトなのか
- どんな内容を中心に扱っているのか
を、サイト全体を見た上で判断しています。
できることを平等に幅広く載せてしまうと、ホームページとしての方向性が見えにくくなり、
結果として、
「何が強みのサイトなのか」
が、検索エンジンにも伝わりにくくなることがあります。
これは特別なSEOテクニックの話ではなく、「何を伝えたいホームページなのか」が構造として整理されているかどうかという、ごく基本的な話です。
役割を分けるのではなく、「軸」を決める
ここで言っているのは、
ホームページに掲載する範囲を減らすべき、という話ではありません。
大切なのは、
- このホームページでは、何を中心に見せるのか
- どこを入口として理解してもらいたいのか
という「軸」を、最初に決めておくことです。
軸が定まると、ホームページ全体の構成は自然と整理され、見る側も迷いにくくなります。
- この会社は何をしている会社なのか
- どこを見ればよいのか
が分かりやすくなり、伝えたい内容がスムーズに伝わるようになります。逆に、軸が定まらないまま設計を進めていくと、「とりあえず入れておいた方がよさそうな要素」が少しずつ増えていくことがあります。
その一例が、
「お知らせ」や「ブログ」などのコンテンツです。
公開後、投稿を続けていければ理想ではありますが、
実際には、
- 誰が
- 何を
- どのタイミングで更新するのか
これが決められていないと、次第に止まってしまうことも多く見られます。
ここでも問題なのは、投稿を付けること自体ではなく、「このホームページでは、何を一番伝えたいのか」という軸が曖昧なまま、要素が追加されてしまう点です。
理想よりも現実を優先したホームページの方が、結果的に強い
理想をすべて詰め込もうとするよりも、実際にどう使われるのかを前提に設計されたホームページの方が、結果として成果につながりやすくなります。
軸が整理されたホームページでは、
- 何を強みとしている会社なのか
- どんな内容を中心に扱っているのか
- この会社は何を勧めているのか
といった点が、自然と伝わるようになります。
こうした構造は、人にとって分かりやすいだけでなく、検索エンジンにとっても理解しやすい状態です。その結果として、問い合わせや比較検討の場面で選ばれやすくなり、検索結果においても評価されやすい、「実務として強いホームページ」になっていきます。
この考え方は、私たちプリマネット自身も、これまでの制作や自社サイトにおいて大切にしてきたものです。
とはいえ、
何を軸にするかを決めるのは、簡単な判断ではありません。
- これも大事なのではないか
- どれを前に出すべきか迷ってしまう
と感じるのは、責任ある立場にいる人ほど自然な感覚かもしれません。
まとめ:中小企業のホームページは「軸」を決める勇気
中小企業のホームページ制作では、できることを全て伝えようとするよりも、何を軸として伝えるのかを決めることが、結果を左右します。
できることを一通り載せること自体は、間違いではありません。ただ、それらをすべて同じ強さで見せてしまうと、見る側にも、検索エンジンにも、その会社の特徴が伝わりにくくなってしまいます。
今回のホームページでは、
- まず何を一番伝えたいのか
- どこから見てもらうことで、会社を理解してもらいたいのか
その「軸」を意識して設計することが、中小企業にとって無理のない形で、成果につながるホームページを考える上での、一つの現実的な答えだと、私たちは考えています。
東京都豊島区を中心に、首都圏の中小企業様向けに、「何を軸に伝えるか」を大切にしたホームページ制作を行っています。
今のホームページが、
- 何を強みとしているのか分かりにくい
- 情報が増えすぎて整理できていない
と感じている方は、一度ご相談ください。
スマホでも見やすく、実務として使われるサイトづくりをサポートしています。